オンラインセラピーで不眠症の治療

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不眠症のオンライン認知行動療法

不眠症のオンラインセラピー

ニューヨークタイムズ(The New York Times)に「オンラインセラピーが不眠症の助けとなる」という記事が掲載されていました。

Insomniacs Are Helped by Online Therapy, Study Finds

精神医学のJAMA Psychiatry誌に掲載された研究が紹介されています。

 

セラピスト・カウンセラーと話をしなくても、インターネットを通じたオンラインの認知行動療法によって、不眠症が改善されるとの結果が得られたとのことです。従来の研究でもオンライン睡眠療法が効果的であると指摘されてきましたが、多くはうつ病などに関連した睡眠障害が対象となっていました。今回の研究では、主訴が不眠症の人々が対象とされたとのことです。

バージニア大学の研究者たちによって、21歳から65歳にわたる303人の被験者がインターネットで募集されました。被験者の半数が睡眠に関する教育を受けるグループに、後の半数がSHUTiと名づけられた6週間のオンライン治療に無作為に割り当てられました。

市場には他にも不眠症改善のためのプログラムがあると紹介されています。

SHUTiは16週で135ドル、Sleepioというプログラムは一年間で300ドルだそうです。

いずれも不眠症のための認知行動療法(cognitive behavior therapy for insomnia:CBT-i)の技法を使っていて、いい成果をあげているのだと書かれています。

不眠症のための認知行動療法(CBT-i)の技法では、たとえば「睡眠制限法」や「刺激コントロール法」などが用いられています。睡眠制限法(睡眠スケジュール法)とは、ベッドに入る時間を制限することで睡眠の質(睡眠効率)を改善しようという方法です。眠くないのに布団にもぐりこんで、「眠れない」ともんもんしているとよけいに不眠が悪化するという経験をした人は多いのではないでしょうか。実際に入眠している時間まではベッドに入らず、眠くなったら寝る方が、睡眠の質が上がります。

刺激コントロール法とは、睡眠以外にベッドを使わないようにするといったことです。つまり、ベッドに入ってから本を読んだり、スマホをいじったりすると、ベッドが眠る場所でなくなってしまうからです。

「夜しっかり寝ておかないと、明日、ちゃんとできないにちがいない」「この不眠を解決できるのは睡眠薬しかない」といった凝り固まった考え方をやわらげるということも、不眠症のための認知行動療法(CBT-i)の目標のひとつです。

オンラインプログラムでは、睡眠日誌をつけて、睡眠習慣の改善を試みたとのことでした。

 

ネットの認知行動療法で不眠症治療

ネットで検索してみると、日本でも同様の研究は行われているようです。

ネット使って不眠症治療 薬に頼らず認知行動療法で

という記事が朝日新聞にありました。

千葉大学の病院が行っている臨床研究で、不眠症の患者さんが自宅のパソコンからアクセスして一日20分ほど、5週間のプログラムに取り組むのだと書かれています。

1週目は睡眠時間などを記録する「睡眠日誌」をつけてもらう。2週目以降、「ベッドでは寝ること以外のことはしない」「寝つけないときはベッドを出る」など、睡眠習慣の改善を促す。セラピストからの助言も、随時メールで受けられる。

とのことで、ネットで被験者を募集しているようでした。

*千葉大病院の不眠治療プログラム

【第1週】「睡眠日誌」をつける

【第2週】睡眠に適した行動を学び、変化を試みる

【第3週】睡眠について偏った考えを変える

【第4週】効率的な睡眠を得る時間を設定し、それに沿った睡眠をとる

【第5週】呼吸法などで気持ちをリラックスさせる

といった流れのプログラムとのことです。

 

スマホアプリで不眠症治療

パソコンを立ち上げるのはひと手間かかりますが、今はスマホでなんでもできる時代です。スマートフォンのアプリで不眠症を改善しようという研究も行なわれています。

不眠症治療用スマートフォンアプリの臨床試験を開始

日本人の5人中1人に睡眠障害の疑いがあり、睡眠障害による日本の経済損失は年間3.5兆円に上ると試算されています。不眠症は抑うつ症状などの精神疾患や、高血圧症、糖尿病のリスク因子となることが知られており、適切な不眠症治療とその予防は種々の疾患リスクを抑えるとともに、経済的観点からも生産性向上を考える上で重要な課題です。
不眠症に対する治療法としては、米国国立衛生研究所の指針では認知行動療法が第一選択とされ、安易な睡眠薬の処方は依存形成などの副作用につながるため控えるように警鐘が鳴らされています。

といった背景があり、薬剤に依存しない不眠症の治療法の研究や普及が望まれるとのことでした。

本当に効果があるのか?

一方で、Forbs誌には、

不眠症のオンライン療法、その効果を疑ってみるべき理由

といった記事が掲載されています。

CBT-Iは、不眠症が否定的思考の結果だという仮定に基づいている。しかし、もしもその否定的思考の原因がうつ病や不安障害(あるいはその両方)ならば、手っ取り早いオンライン治療に頼るのは危険に思える。脳出血をばんそうこうで治そうとするようなものだ。

といった批判です。確かに、オンラインのプログラムに頼ってしまうことで、うつ病や不安障害の治療が遅れてしまうといった危険はあるでしょう。うつや不安障害、あるいは睡眠時無呼吸症候群や統合失調症などの疾患が不眠の原因となっているときには、それに対する適切な治療が必要です。

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