電話相談と電話カウンセリングの特徴

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電話カウンセリング

電話による相談としては、たとえば「いのちの電話」などが知られています。厚生労働省などの行政が、自殺予防などの目的で行なっている電話相談もあります。また、臨床心理士会や産業カウンセラー協会がホットラインを開設することもあります。

こうした電話相談と、いわゆる「電話カウンセリング」は、どう違うのでしょうか?

それぞれ、どんなときに活用すればいいのでしょう?

 

電話相談とは

「電話相談」という言葉はすでに広く知られています。名称のとおり電話を使った相談のことです。「子ども電話相談室」のようなラジオ番組もありました。先に挙げたように、広い領域でさまざまな電話相談活動が行われています。電話相談の特徴についてもかなり研究されていて、日本電話相談学会も設立されています。

歴史的なことをふりかえると、イギリスで「サマリタンズ」(Samaritans)といういのちの電話が始まったのが1953年のことだそうです。この活動は世界各地に広がり、日本でも1971年に「いのちの電話」が開設されました。自殺等の緊急時の援助(危機介入)のみならず、災害や事件・事故の際のこころのケアや、日常生活でのストレスや人間関係の問題を相談できるところも増えてきています。

電話相談には、

  • わざわざ出かけなくても自宅にいながら相談できる
  • 匿名で相談できる
  • 無料で相談できる
  • 毎日、終日、すぐに相談できる

といったメリットがあります。

電話相談の特徴と専門性

いのちの電話などの相談活動は、基本的にはボランティアによって担われています(とはいえ、相当なトレーニングを積んでいる方たちです)。

一方、臨床心理士や産業カウンセラーなどの専門家による「専門的な相談」が可能な電話相談もあります。

いのちの電話のイギリスでのもともとの名称は「サマリタンズ」ですが、これは「よき隣人」という意味の言葉です。相談員は、一期一会の出会いのなかで「よき隣人」としての関わりを大切にしています。孤立して孤独や絶望を感じている人、危機的な状況にある人などが支えを求めて電話することが多いでしょう。電話相談の目的は、孤独が和らぎ、心の元気を取り戻すということです。相談員は、共感的な傾聴を基本として関わります。

専門的な心理相談も同じような特徴を持ちますが、心理的な問題の把握や問題解決のための支援といった目的が含まれることも多いでしょう。相談員が専門的な観点から助言したり、あるいは適切な相談・医療機関についての情報提供を行なうこともあります。

電話相談の変化

総務省によると、平成27年におけるスマホなどの携帯電話の普及率は107.1%なのだそうです()。学生時代に、県会議員の秘書さんが方から下げて運ぶ「自動車電話」を使っているのを見て「すごい!科学特捜隊みたいだ」と関心したのは、もうずいぶん昔のことになります。

今では子どもからお年寄りまで多くの人が、スマートフォンやタブレットなどを使っています。通信手段も、電話だけでなく、テレビ電話などの動画によるコミュニケーションや、メールやチャット(テキストメッセージ)など、多様です。

こうした時代の変化や通信手段の進歩にともなって、相談やカウンセリングのかたちも変化してきました。

引きこもりや身体的な事情によって外出しにくい人たち、あるいは聴覚障害をもつ人たちが、以前と比べるとより相談しやすい時代になってきたと言えます。メーリングリストや掲示板を使ったたサポート、テレビ電話によるグループセラピーなどを実施しているところもあるようです。このごろはゲームやヴァーチャル・リアリティ(仮想現実)を活用する試みも見聞きします。

しかし、こうした時代の変化が、カウンセリングや心理療法にどんな影響を与えているのかということは、まだ十分に検討されてはいません。これからもインターネットや通信をめぐる環境は大きく(そして急速に)変化していくことでしょう。

電話カウンセリングについて

では、「電話相談」と「電話カウンセリング」の違いは何でしょうか?

両者は重なるところもありますが、電話相談が基本的には「匿名で」「一回のみ」の相談活動であることと比べて、電話カウンセリングは「悩みや問題の解決」「行動の変化」「心理的成長」などを目的とした継続的な相談であるということが挙げられます。

「有効な電話相談」について、村瀬は心理臨床の視点から次の4点を挙げています(註)。

(1)つなぐこと

さまざまな気持ちや葛藤が整理され、脈絡のあるものになる。周囲の人やこととの関係に新たな面を見つけ、つながりを感じられるようになる。

(2)現実の中で支えること

現実に根付いた相談。現実的な役立つ情報提供なども必要。

(3)アプローチへのさまざまな工夫

相手の呼吸や気持ちのトーンに合わせながら、適切なアプローチを探す。

(4)共に育つこと

一回の出会いや相談に謙虚にのぞむこと。

いずれも対面での相談やカウンセリングとも通じることですが、電話やオンラインを通じたコミュニケーションの特徴もふまえて、できるかぎり柔軟に有効な援助を模索していくことが必要でしょう。

 

【註】

村瀬嘉代子「電話による心理的援助の意義」『電話相談の考え方とその実践』金剛出版、2005年

 

 

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コメント

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